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症例:39 40代女性 入院期間:2018年5月~8月

2018.09.20症例ブログ

限界まで頑張った主婦業と仕事、やっと癒された。

入院までの経緯

幼少児からアトピー性皮膚炎のステロイド外用治療を行っていた。学童期では四肢屈曲部のみの病変だったが、高学年からは改善し乾燥程度だった。その後は就職・結婚・出産を経験したが、この間はたまにステロイドやプロトピックの塗布を行う程度で経過。
入院の10年前にあたる2008年から腕に慢性的に湿疹が生じ、ステロイド外用を使用していたが次第に効果が薄れ、抗生剤の内服で幾分の効果を得ていた。
2014年よりステロイド外用は一層効果が低下し、ステロイドの量が増加したため、減量を目指しイソジン塗布療法を併用したが一時的な効果しか得られなかったため、全身にプロトピック塗布を行うようになった。
2016年よりステロイド・プロトピックの効果がなくなったため、同年4月から脱ステし漢方を始めた。しかし、効果はなくリバウンドで全身に強い痒みを伴う重度のアトピー性皮膚炎が生じた。主婦業と仕事は時折休みながらも気力で耐えて2年間継続していた。
2018年2月にケーキを食べてから症状は一段と悪化、気力も低下し全身に掻破傷・痒み・浸出液・落屑が生じた。
全身倦怠感と不眠で近医にて睡眠導入剤処方を受けていた。
体力・気力の限界を感じ4月末から休職。休職直後に当院の存在を知り入院療養となった。

検査データの見方はこちらのページをご覧ください。

入院後の経過
全身に非常に強いアトピー性皮膚炎があり、全身の浮腫み・発赤・悪寒が強く最重症の患者さんでした。
「職場では周囲からゾンビーだという印象をもたれていた」とは本人の談です。

前向きな性格の患者さんですが入院当初は歩くのもつらそうな様子でした。全身の滲出変化もあり、一見するとTARCは10000を超えていても不思議はないほどの症状。
大学2年と中学3年の子供さんとご主人との4人暮らし、実家のお母さんに家事をサポートしてもらっての入院でした。
入院から1ヶ月で炎症が改善し始め、体力も回復。その様子に家族も大喜びしていらっしゃいました。
入院から3ヶ月が経過するとTARCは正常値にまで改善。
退院後初めての外来受診時は、9月で気温はまだ高く、汗をかきやすい気候でしたが、自宅でのバイオ入浴で皮膚は好調を維持できており、自覚症状も大きく改善していました。
食事療法の効果もあり、スリムになって職場復帰したが、同僚は余りの人相の変化に本人だと気づかなかったそうです。
ステロイド・プロトピックの効果がなくなったという事は、免疫抑制治療では病原菌感染を誘発してしまい、限界が来ている事を示していますから、人が自然の一部であるというポジションに立ち返り、本来の免疫へ転換させていくことが必要になります。
人の皮膚免疫の発達の歴史は4億年前の両生類の時代から始まり、土壌バクテリアと皮膚免疫は長い年月をかけて共進化してきたのです。

 

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