治療の現場から

       

アトピー入院の期間・比較的早く退院できるケースとは

2021.01.09スタッフブログ

こんにちは。ナチュラルクリニック21入院担当の中川です。

私はいつも、入院を検討なさっている患者さんのお話しを電話でうかがったり、当院のアトピー治療やバイオ入浴についての説明をさせて頂いていますが、その際に患者さんが入院をためらったり躊躇なさる要因は大きく次の3つに分けられると感じています。

オペレーター

①2~3ヶ月という長期の入院ができない事情がある。

②入院治療費を負担することが経済的に難しい。

③退院後に、自宅でバイオ入浴を行うことができない事情がある。

このうち、今回の記事テーマは①の入院の期間についてなのですが、先に②③について少しご説明します。

②費用面について

私たちも、患者さんのご負担が大きなものになっていることを承知しており、入院へのハードルになっていることを自覚しています。
病室タイプ・入院費用についてのページ

しかし、当院の役割として、今後もバイオ入浴の研究や改善を進めて行く必要性を強く感じており、研究や設備投資の費用を確保しなくてはなりません。

検査技師

国や大企業といった後ろ盾を持たない民間の診療所である当院では、研究を続けていくための費用を、患者さんがお支払い下さる差額ベッド代などから捻出しているという事情があります。

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患者さんの金銭的なご負担を減らすことが難しい分、より充実した入院生活を送って頂けるよう取り組んでいます。

 

③の自宅でのバイオ入浴について

当院はバイオ入浴を「なるべく薬に頼らずにアトピー性皮膚炎をコントロールし、良い状態を維持する方法」として提唱しています。

幼少期の不完全な免疫形成が原因であるアトピー性皮膚炎は、完治ではなく、日常生活に差し障りがない状態にコントロールすることを目指すべき疾患ですから、当院としては今後も「退院後、自宅でのバイオ入浴が必要です」とご案内することになります。

お風呂

当然、患者さんそれぞれに事情があるわけですが、自宅で続けていくことが前提となることは、予めご理解頂きたいと思います。
※「入院中に必要性を実感したら自宅でも行う」というような気持ちでいて下さい。

 

ここから今回の本題「入院期間」について

ふだん、問い合わせを下さった患者さんには「2ヶ月間は入院できるように、職場やご家族と相談して下さい」とお伝えしますが、外来診察や検査の結果、中には1ヶ月~1ヶ月半程度の期間を予定して入院なさる患者さんもいらっしゃいます。※外来診察時に大まかな入院期間を医師と相談して下さい。

カレンダーを見る女性

どんな患者さんが短めの入院期間で退院なさっていくか考えてみると、次のような方です。

1.症状が比較的軽い

ステロイドを使用していない

ステロイド使用中であっても少量かつ短期で、離脱リバウンドのリスクが高くないなど。

入院患者と医師

2.退院後、すぐに自宅でバイオ入浴を開始できる

自宅でのバイオ入浴が必要であることを理解し、その心づもりを持っている。
※同居の家族がいる場合には、同意が得られている。

3.入院後、すぐ積極的にバイオ入浴を学べる状態である

重症状態ではレクチャーをスムーズに進めることは難しいので、軽症かつ学ぶことに積極的であることが大切になります。

4.県内や隣の県など外来受診がしやすい地域に住んでいる

退院後、しばらくは定期的に通院して症状に対処していくことが望ましいです。

クリニックと医師

5.自営業者や小さい子を持つお母さんなど

何ケ月もの入院が難しい事情があるが、バイオ入浴を必要としている。※家族の介護などを抱えている方なども含まれます。

6.長期入院すると進学・進級・卒業が出来なくなる

学校の出席日数などの関係で、1ヶ月程度しか休めないなど。

卒業証書授与

これまでの経験から、アトピーが比較的軽症であっても2~3ヶ月間の入院が望ましいことは確かですが、上記のような事情に複数該当する患者さん(2.3.は必須)は、今後も1ヶ月間程度の期間を予定して入院頂けるケースもありますので、外来受診時に医師にご相談ください。
※要件に該当していても、診察の結果2~3ヶ月の入院が必要と医師が判断する場合もあり得ます。また、ここで言う軽症とは「当院に入院する患者さんとしては軽症」という意味です。

私たちは、バイオ入浴は重症者のためだけではなく、症状の程度を問わずアトピーに悩む患者さんの役に立つものであると考えています。

医療チーム

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