当院のアトピー治療方針

入院治療の方針

当院では、中等症以上のアトピー性皮膚炎患者さんを対象に入院治療を行っています。
治療は非ステロイド療法で、食事療法、生活環境の整備、心理療法等による精神的ケア、非ステロイド薬剤を使用します。
また、バイオ入浴ができる環境が準備されていますので、患者さんは個人の選択と責任でバイオ入浴を行うことができます。
免疫抑制剤で免疫を抑えるという対処療法ではなく、日常生活から離れた場所で、食事や生活習慣、考え方の癖なども振り返りながら免疫機構の改善を図ります。
自然豊かな飛騨高山での入院生活が、アトピーに悩む方々の人生の再スタートになればと願ってやみません。

久保賢介 院長

当院の入院の特色

入院期間中、希望する患者さんは院内や隣接のレンタル浴室を使用して、バイオ入浴に取り組んでいただくことができます。
また、希望者にはバイオ入浴についての知識の習得もサポートしており、バイオ入浴を体系的に学ぶことが可能です。

入院期間

入院期間の目安は平均2ヶ月程度、症状によっては3ヶ月程度となるケースもあります。
今までの経験から、多くの場合3ヶ月の期間があれば、脱ステのリバウンドや免疫反応による一時的な悪化があったとしても改善できます。
また、中等症以下の方の中には改善が非常にスムーズで、1ヶ月程度できれいな肌になって当初の予定より早く退院できる方もいらっしゃいますが、逆に比較的軽症なのに治りが悪いという方もまれにいらっしゃいます。

いずれにしても、充分な入院期間が取れない場合、退院時にリバウンド症状や免疫反応によって、入院当時よりも体調が悪いことも考えられます。
外来受診時に入院期間について医師とよく相談し、長期の入院についてなるべく職場や家族の理解を得るようにしてください。
職場や学校に提出する診断書が必要な場合も申し出て下さい。

病室

免疫抑制剤(ステロイド・シクロスポリン[プロトピック]についての方針)

当院は入院病棟以外にも外来診察を行っており、高血圧や気管支炎等、一般的な疾患の患者さんを1日60~80名ほど診察しています。
定期に通院が可能な患者さんにはアトピー性皮膚炎についての外来診療も行っており、軽症の方にはステロイド外用を使用することもありますが、入院でのアトピー性皮膚炎治療では免疫抑制剤の外用、内服は通常は使用しません。
これは当院の入院治療が、ステロイドの効果が得られなくなった慢性成人型アトピー性皮膚炎患者さんや、脱ステロイド、自然療法希望者を対象にしているためです。

  • 治療室
  • 例外的に、眼や耳の炎症に対して短期間局所的に免疫抑制剤を使用することがありますが、全身のアトピー性皮膚炎が改善すると炎症も自然に収まりますので、長期に使用することはありません。
    抗アレルギー剤・漢方・非ステロイド外用など健康保険薬で治療します。

    脱ステロイドのリバウンドについて

    当院の入院治療では通常はステロイドを使用しませんので、入院前までステロイドを使用していた方は、中止によるリバウンドが生じる可能性が高いことを予めご理解下さい。
    ステロイドを止めて数日で皮膚炎が以前に増して強く起りますが、1ヶ月程度で改善します。リバウンドは体が人工状態から自然状態に戻ろうとしている反応なので、恐れる必要はありません。強い炎症は、逆にアレルギー体質を変化させてくれる可能性を秘めています。
    外来の患者さんの中でも、リバウンドがおさまるとそのまま、アトピー性皮膚炎が著しく改善する例があります。
    バイオ入浴はリバウンドを軽減する作用があり、リバウンドで炎症が強く生じる人の方が入院治療でも経過が良好です。

    各種民間療法についての当院の考え

    世間には、温泉療法や断食療法、様々な健康食品など相当な種類の民間療法があります。
    当院は、自然療法などを取り入れた統合医療やホリスティックな価値観を大切にしており、民間療法にも学ぶべき点は多々あると考えています。

    • ホリスティック医療の概念図ホリスティック医療の概念
    • 統合医療イメージ図

    民間療法を取り入れる場合には

    • ◎普遍性があり多くの人に効果があるものと特定の人だけに効果があるもの
    • ◎高い効果があるものと効果が低いもの
    • ◎コストのかかるものとリーズナブルなもの
    • ◎金銭的・時間的に継続が簡単なものと継続が困難なもの

    というように分類して考え判断すると良いと思います。

    たとえ一時的な効果があったとしても、継続できないものはアトピー性皮膚炎のような慢性の疾患には向きません。また本当に効果のあるものは、必ずデータがあり科学的検証がなされると思います。

    民間療法グラフ

    マコモ風呂について

    当院ではバイオ入浴開発のヒントとなったマコモ風呂について、バイオ入浴で改善した患者さんがマコモ風呂を行うことによって症状が悪化した、健康被害と見られる症例を多数経験しており、現在は否定的な立場を取っています。
    こちらのページに健康被害の注意喚起や、健康被害と見られる症例を掲載していますので、バイオ入浴に取り組む方は必ず読んで理解を深めて下さい。

    マルチ商法の製品について

    本当に効果があるならマルチ商法を使う必要はありませんので、手を出さない方が良いでしょう。

    断食について

    断食は、きちんとした指導者の下で行う必要があります。
    断食後、拒食症になり何年も苦しんだ方や、甘いものが止められなくなって1年間チョコレートだけを食べ続けた人がいました。極端なことはせず、毎日腹6~8分を実行するほうがはるかに良いでしょう。

    お勧めできるもの

    ニュージーランド産のプロポリスや、植物の精油の一部には明確な抗菌効果を示すものがあり、軟膏やローションとして補助的に使うと良いと思います。

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