バイオ入浴の詳しい知識

バイオ入浴の浴水

バイオ入浴では、有効バクテリア芽胞を多量に含んだ粉末を浴水に投入し、循環加温装置を使用して水温を適正に保ち二次発酵させます。
粉末を入れてから数日で水質は安定し、バチルス属を初めとする多数の土壌バクテリアが繁殖したバイオ入浴に適した培養液となります。浴水は概ね1ヶ月程度使用しますが、この間も浴水を適切に管理する必要があります。バイオ入浴の浴水に特に求められるのは、お湯の中に元気なバチルス属を始めとする土壌バクテリアがたくさんいることと、痒みや炎症を引き起こすバクテリアの発生を抑えることです。
有効バクテリアがアトピー性皮膚炎の原因菌である皮膚の病原菌を抑制するのと同時に、アレルギー体質に偏った免疫バランスを整えていくのです。

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  • バイオ入浴

バイオ入浴を自宅で始めるために

浴水を良い状態に保つためこれまで様々な管理方法を試みましたが、現在院内で使用している循環加温装置を導入したことで、水質管理がとても容易になりました。
24時間絶えず浴水を攪拌し酸素供給も管理できるため、水質が安定したことに加え、投げ込み式ヒーターのような漏電の心配からも開放されました。この装置は一般住宅(アパートを含む)の浴槽にも設置することができますので、ご自宅でバイオ入浴に取り組む方は皆さん導入なさっています。

浴槽については、ほとんどのユニットバスで使用されているポリエステル製の浴槽では、バイオ入浴で使用する事により色素沈着が生じる事があります。軽い色素沈着は、酸素系漂白剤を1日つけておくと落ちます。酸素系で落ちないときは塩素系漂白剤を使用するとほとんど落ちますが、濃度や時間に気をつけないと、逆に頑固な黄ばみが生じる可能性があります。
賃貸アパートですと転居時に修繕費を請求される事もありえます。自己責任になりますので注意が必要です。
また、浴槽に追い炊き機能がある場合は、水道業者に相談して追い炊きのシステムを止めたり、穴をバスキャップ(内締)と呼ばれる器具で塞ぐことなどをお勧めしています。
詳しくは水道設備の業者などにご相談ください。

自宅浴槽が使えない場合

その他、同居の家族や給湯設備の事情で自宅の浴槽が使用できない場合には、写真のような簡易型浴槽を使用することもできます。設置方法の詳細は、販売メーカーにお尋ね下さい。
なお、この加温循環装置は、最大消費電力が820W(ヒーター稼働時)ですので、エアコンやコタツ並みの電力を消費する場合があります。特にドライヤーと同時に使うと電気のブレーカーが落ちる事があります。事前に調べておき、必要な場合には電力会社に依頼してアンペア数を上げるなどの対処をして下さい。

簡易型浴槽

浴水管理のポイント

バイオ入浴で大きな働きをするバチルス菌は酸素を好む[好気性菌]ですので、培養・繁殖させる為にはたくさんの酸素が必要となります。
また、人体から出る老廃物をバクテリアが分解して水質を保てないと、浴水が腐敗して臭いがしたり病原菌が繁殖します。

〈ポイント①〉有効な土壌細菌叢をいかに培養するか
〈ポイント②〉人体から浴水中に排泄される有機物を、いかに分解し水質を保つか

この二つを考えて管理するのですが、加温循環装置で次の3項目をコントロールすることで、安定した水質を保ちやすくなります。

◎湯温管理
◎酸素供給
◎攪拌

※水質管理の詳細は入院中のプログラムでお伝えしています。

なお、使い終わったバイオ入浴用のお湯は、そのまま下水に流してかまいません。運搬容器を使用した場合も、感染の危険はありませんので分別ごみとして出して下さい。

入浴中の痒みについて

患者さんの中には、全身が炎症で浮腫み、悪寒と全身の強度の角化・落屑・体液が滲みでている方がいますが、そういう方ほどバイオ入浴が向いています。
ただし、お湯の中で皮膚を掻くと落屑や滲出液などのタンパク質が浴水に入って浴水の劣化が早まるため、浴水内ではなるべく掻かず、手のひらや綿のタオルでなでる程度するのがベストです。バイオ入浴に入っていると擦過傷などの傷は非常に早く治ります。

自宅でバイオ入浴を行っていて、皮膚炎が悪化した場合の対処法

外来を受診して症状を見せて頂くのが最善ですが、遠方にお住いで受診が難しいという方は、パソコンやスマートフォンを使用したテレビ通話によるオンライン診療という方法があり、健康保険を使用しての診察、処方が可能になります。
※オンライン診療は医師が許可した方のみ受診可能です。

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