バイオ入浴へのQ&A

バイオ入浴について、患者さんが抱いている疑問・不安について、お答えします。

「バクテリアのお風呂で健康になるなんて信じられません。」

開発・提唱者である私(院長久保)自身も初めは半信半疑でしたから、そういう意見が出るのは不思議ではありません。しかし、重症のアトピー性皮膚炎の患者さんが不思議な治り方をするのを見て好奇心がかき立てられ、「事実こそがサイエンスだ」という信念のもとにこの方法を確立することができました。
実績とデータを積み重ねて社会に提示し理解していただくのが私の役割だと考え、このサイトにも可能な限り公開するようにしています。ノウハウが判れば難しいことではありません。
人体も自然環境も、とてつもない種類と数の微生物で埋め尽くされています。
最近になってコンピューターと遺伝子検査の技術が飛躍的に進歩し、従来は培養に頼っていた研究が直接微生物の遺伝子を測定できるようになったために、これまで判らなかった微生物の世界が判るようになってきたのです。
人の腸や皮膚、口腔等の常在菌叢(マイクロバイオーム)研究も進み、疾患との関係も解明されてきました。最先端科学の視点から見ると、人類には無数の土壌細菌に触れながら免疫を発達させてきた共進化の歴史があり、バクテリアは必要不可欠な古い友人だということがよくわかります。
バイオ技術が医療へ応用される時代はすでに始まっており、バイオ入浴は人の免疫と環境微生物との関連を研究したからこそ生まれました。
人は、土壌バクテリアという疎遠になっていた友人と良い関係を取り戻すことで、健康に近づいていくことが出来るのです。

「バイオ入浴の茶色いお湯に入るのが不安です。」

バイオ入浴ではお湯を1ヶ月程度変えず管理することから、不潔ではないのかという疑問が湧く方が多くいらっしゃいますが、皮膚からの老廃物は、加温循環装置によって温度管理や酸素供給をしてやることで好気性バクテリアがほとんど分解してしまいます。
この原理は、バクテリアを利用した下水処理の方法ととても似ていて、浴水内の有機物は炭酸ガスと水と窒素ガスに少しずつ変化します。
バイオ入浴に適した加温循環装置を使用すると、臭いの原因である硫化水素が発生しないため悪臭も生じません。バイオ入浴は、自然の沼や池と同様に1つの生態系なのです。
また、入浴中の発汗によって浴水内の塩分濃度が上昇すると思われがちですが、実際に測定してみると長期に浴水を換えなくても塩分濃度は低いままです。気化しない塩化アンモニウム等の化合物(塩類)は溶存しているか結晶化し土のような沈殿物となると思われます。
しかし、さまざまな塩類や脂肪酸が浴水に蓄積することは、有効バクテリアの繁殖を阻害するため、バイオ入浴では、1ヶ月程度の間隔でお湯を取り換える事をお勧めしています。

「バイオ入浴を続ければアトピー性皮膚炎は完治しますか?」

バイオ入浴で見違えるようにきれいな皮膚を取り戻し、体質の改善を図っても、アトピー体質という免疫システムが根本から変わってしまうことはありません。
アトピーは完治を目指すのではなく、支障なく生活できる状態に症状をコントロールする病気だとご理解下さい。生活を整え、バイオ入浴で良い状態を継続していくことを目指して下さい。

「バイオ入浴の浴水を交換する頻度や、費用を教えてください。」

バイオ入浴では、通常1ヶ月に1回程度の頻度で浴水を交換します。
1袋6,800円(税別)を2袋投入するのが基本です。詳しいコスト計算はこちらのページをご覧ください。

「循環装置の電気代が心配です。」

院内でのテストでは、1日の電気代は150円程度ですので、1ヶ月にすると4,500円となります。毎日新しいお湯を溜める場合と比較すると、それほどコストアップしなかった事例もあります。
詳しくはこちらのページをご覧ください。

「家族で同じお湯を使っていて感染の心配はないですか?」

原則的に、特に重症のアトピー性皮膚炎患者さんは、個人専用の浴槽を使用してバイオ入浴を行うべきですが、家族で使うケースはありうることですので参考意見としてお答えします。
家族間での兼用は、バイオ入浴に適した加温循環装置を使用していれば、ほとんど問題ないと考えますが、入浴者が多いほど感染のリスクは上がりますので、日ごろから浴水の温度管理に気を付け、湯温をやや高め(40℃以上程度)で管理するようにして下さい。
特に、新生児、膠原病や臓器移植等でステロイドや免疫抑制剤を内服している方などは、病原菌感染に対してのリスクが高いので個別浴槽での入浴が必要です。また、高齢者で免疫の低下した方や、誤って浴水を飲む可能性がある方も注意が必要です。

「妊娠中や生理中の入浴はどうなりますか?」

アトピー性皮膚炎で悩んでいる妊婦さんは、薬物内服や強いステロイドの外用は胎児への影響が心配されるので、逆にバイオ入浴のような自然療法が向いていると言えます。ただし、妊娠中で破水した場合は、胎児に対する感染を防止するため入浴を中止し医療機関を受診してください。
当院が経験したケースでは、お母さんのアトピー性皮膚炎が改善して無事出産し、赤ちゃんの時からバイオ入浴をしている母子もいらっしゃいます。
生理中の入浴は問題ないと思いますが、家族で入る場合は最後に入る事をお勧めします。

「浴水が目に入ったときはどうすればよいですか?」

きれいな水道水で目を洗って下さい。100ccに1gの塩を溶かして洗うとしみにくく良いでしょう。
目の赤みが生じ、眼脂(めやに)が2日以上続く時は抗生剤の点眼をお勧めします。普通は1~2回の点眼で解決しますが、炎症が長引く時は目を擦らないようにして眼科を受診してください。

バイオ入浴と保湿剤等の外用薬について

バイオ入浴を行っている患者さんの軟膏についてお話しします。
私は、成人型アトピー性皮膚炎の最大の原因は、黄色ブドウ球菌とカビの一種であるマラセチア感染が原因だと考えています。軟膏を使う際は、それらの菌と浴水中の有効バクテリアとの関係を考える必要があり、抗生剤軟膏やゲーベンクリーム(銀イオン)等は、皮膚のばい菌を減らしますが浴水中のバクテリアにも影響があるため塗布したままの入浴は避けなければなりません。
抗菌性薬剤を浴水に多量に持ち込むとお湯の中の有効バクテリアはほとんどいなくなり、皮膚炎が改善しなくなりますし薬剤成分で浴水自体も傷んでしまいます。
外用薬には軟膏、クリーム、ローションがあります。軟膏は皮膚の刺激が少なく保湿作用が強いのですが、水で落としにくくバイオ入浴前に石鹸で落とす必要があります。 クリームとローションは良く伸びて塗りやすく水で洗い流しやすい反面、傷のある湿疹では刺激があり保湿効果は弱いという欠点があります。
軟膏の成分が浴水中の有効バクテリアに与える影響を調査した院内での実験では、プロペトや亜鉛化軟膏はOK、アズノールは無害という結果でした。しかし、保湿性の強い軟膏は粘性が高く、多量に使用すると浴槽や循環装置にも負担になります。
塗り過ぎた軟膏を落とすために石鹸を多用して皮膚の負担になっては本末転倒ですから、自分の皮脂を石けんやボディーシャンプーで洗い流さず、綿のタオルで軽く拭う程度にしたほうが良いでしょう。バイオ入浴の浴水にはご自身の皮脂が溶けていますから乾燥はある程度防げます。
以上のことからバイオ入浴では外用薬を使用する場合は眠前には軟膏を、日中は入浴前に落としやすいクリームやローションをお勧めします。顔の乾燥には100%ヒアルロン酸もお勧めです。
乾燥時には尿素とグリセリンのみで自作する(美肌水:今井龍弥医師考案)というローションも微生物が分解できる成分なので使いやすいと思います。

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